Photoshop「調和」機能の使い方|生成AIでパース画像の合成が劇的にラクに
- IT・デジタル
Photoshopの「調和」機能とは?
3Dソフトで建物をデザインした後、Photoshopで植栽や人物などを合成して仕上げている方に、ぜひ知っていただきたい機能があります。
それは、Photoshopのアップデートで追加された 「調和」機能 です。
家具や植栽などの写真素材をパースに合成すると、色の浮き・明るさの違い・質感の不一致といった違和感が生じ、調整に時間を取られがちです。「調和」機能は、こうした画像同士のテイストのズレをAIが自動で整えてくれるため、パース制作の現場では大幅な時間短縮につながる心強い機能。
従来であれば、合成後に色相・彩度、カラーバランスなどを手作業で調整し、素材を“馴染ませる”必要がありましたが、「調和」を使えばワンクリックで補正が完了します。
・パースに樹木写真を合成すると不自然に浮いてしまう
・夕方や夜など、時間帯によって変わる光の色味を合わせるのが難しい
といった“馴染ませにくさ”に関する悩みや補正作業の手間を、一気に解消してくれます。
実際に「調和」を使ってみる
3Dパースに植栽写真を合成するケースで、実際の手順をご紹介します。
建物と樹木画像を用意
まず、合成先となるパース画像(以下は3Dアーキデザイナーで作成したPixage画像)と、背景が透過された植栽画像を用意します。
背景に合成画像を配置
Photoshopで背景となるパース画像を開き、そこへ合成したい素材(植栽画像)をドラッグ&ドロップで配置します。
このままでは背景パースとの向き・バランスが合わないため、[編集]→[変形]→[多方向に伸縮] を使用し、植栽の遠近補正・スケール調整・配置バランスを整えます。
形状やスケールのバランスは整いましたが、まだ色味が背景パースと調和していません。
ここで、いよいよ「調和」機能の出番です。
「調和」で色味を整える
コンテキストタスクバーから「調和」をクリックします。
または、上部メニューの [レイヤー]→[調和] からも実行できます。
完了するまで数秒(おおよそ3〜5秒程度)待ちます。
バランスのとれた画像が生成されました!
なお、「調和」機能の実行時には、1回の生成につき5クレジットが消費されます。月間で利用できる生成クレジット数は、ご契約中のCreative Cloudプランによって異なりますので、詳細はご自身のプラン内容をご確認ください。
「調和」機能活用のポイント
3種類のバリエーションが生成される
「プロパティ」パネルに、生成された3種類のバリエーションが表示されます。
プレビューを確認しながら、馴染みが最も自然に見えるパターンを選ぶこともできます。
いつでもオリジナルの状態に戻せる
「調和」を適用すると、元画像とは別に新規の調和レイヤーが生成されます。
このレイヤーを削除したり非表示にするだけで、いつでもオリジナルの状態に戻せるため、元画像を保持したまま作業を進めることができます。
効果が強すぎるときは「不透明度」で調整
調和レイヤーには、被写体部分のみに自動でマスクが適用されています。
そのため、レイヤーの「不透明度」を下げるだけで、調和の効果を自然に弱めることができます。イメージしている仕上がりの雰囲気に合わせて、最適なバランスに微調整できます。
完成!
上記と同様の手順で、パース左側にも植栽を足したものがこちら。
あっという間に夕暮れ時をイメージしたパースが完成しました。
植栽の合成用素材をお探しの方は、以下からご購入できます。
パース制作に適した背景が透過された画像が揃っているため、合成に使いやすい画像素材です。
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※当記事で使用した素材
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