3Dシミュレーション活用で差がつく!階段照明の提案ステップ
- 3D活用法

階段照明は安全性やデザイン性に直結するため、施主にとって重要なポイントのひとつです。しかし、図面やカタログだけでは「実際の明るさや雰囲気」が伝わりにくく、提案時に苦労するケースも少なくありません。
そこで役立つのが3Dシミュレーションを活用した提案です。
本記事では、階段照明提案のポイントと、3Dアーキデザイナー、3DマイホームデザイナーPRO10EXをはじめとした「3Dデザイナーシリーズ」を活用した効果的なプレゼン方法を解説します。
階段照明提案の3つのポイントと3Dシミュレーションが効果的な理由
1. 明るさと安全性の可視化
階段は家の中でも特に転びやすい場所のひとつ。
だからこそ、足元をきちんと照らす照明をつけることが安全の基本になります。
小さなお子さんやご高齢のご家族がいるご家庭では、夜間でも安心して上り下りできるようにしておくことが大切です。
ただ、「ルクス値」や「照度分布」などの数値だけを見ても、実際の明るさや雰囲気はなかなか想像しづらいもの。
そこで役立つのが3Dシミュレーションです。
足元にどんな風に光が届くのか、影がどう出るのかを画面上で確認できるので、「なるほど、こういう見え方になるんだ」と具体的にイメージしてもらえます。

ペンダントライト、フットライトそれぞれを設置した場合の足元を3Dでシミュレーション比較。
さらに、あえて暗めのシミュレーションと最適な照明プランを比較表示すれば、提案の説得力は一段と高まります。
「安全性」という見えにくい価値を“見える化”することで、お客様の納得度を引き上げられるのは大きなメリットです。
2. デザインのイメージ共有
階段照明は安全性だけでなく、空間の雰囲気を左右するデザインも重要です。
例えば、シンプルなブラケットライトを選ぶのか、ペンダントライトでアクセントをつけるのか、あるいは間接照明で光をやわらかく回すのか――選ぶ照明によって同じ階段でも印象は大きく変わります。
おしゃれな照明の提案は、お客様の満足度や暮らしの満足感を左右するポイントのひとつ。
しかし、カタログや平面図だけで「実際に付けたらどんな雰囲気になるのか」を伝えるのは難しいもの。
3Dシミュレーションなら、ペンダントライトや間接照明など、照明器具のデザインや明るさ、色味までリアルに再現できるため、壁や床の素材との相性も一目で確認できます。
つまり、雰囲気の共有に強いのが3Dシミュレーションの魅力であり、完成後の空間を具体的にイメージしてもらいやすくなります。

階段照明としてペンダントライト、ブラケットライト、間接照明をそれぞれ設置したイメージを3Dでシミュレーション比較。
さらに、「3Dデザイナーシリーズ」では、提携メーカーの実在商品※をそのまま3Dパーツとして使えるため、実際に購入できる照明を使った具体的な提案が可能です。
ただおしゃれに見せるだけでなく、「この商品を選んだらこうなる」というリアルな空間を提示できます。
3. 操作性・利便性の提案
階段照明の提案においては、安全性やデザイン性だけでなく、日常的な使いやすさも欠かせない視点。
特に毎日必ず使う階段だからこそ、「どう操作するか」という部分が暮らしの快適さに直結します。
そのため、階段照明は「明るければいい」だけではなく、スイッチの配置や人感センサーなど、操作性を考慮した提案が重要です。
しかし、3Dシミュレーションを使えば、スイッチ位置や照明の動作を立体的かつ直感的に確認でき、施主にとっては「自分の生活にどうなじむのか」を具体的に想像しやすくなります。

フットライトの設置数による足元の明るさの違いを、3Dでシミュレーション比較。
さらにその場で配置を修正し、すぐに再シミュレーションできるため、打ち合わせをスムーズに進められるのも大きなメリット。
わかりやすいビジュアル提案によって納得度を高められ、効率的な打ち合わせと信頼獲得の両立が可能になります。
3Dデザイナーシリーズを活用した階段照明提案の流れ
ここからは、実際に「3Dデザイナーシリーズ」を活用して階段照明を提案する際の流れをご紹介します。
打ち合わせの中でどのように使えるのか、施主にどう響くのかを具体的に描いてみましょう。
- 間取りデータを基に階段周りを3Dで再現
- 照明器具を配置し、明るさや色味を設定
- 日照チェックで昼・夜の光の見え方を比較表示
- その場でデザイン・配置を修正しながら提案
- 最終プランを画像や動画で出力し、施主に共有
1. 間取りデータを基に階段周りを3Dで再現
まずは、間取りデータを基に、階段周りを3D化。
「3Dデザイナーシリーズ」ならワンクリックで立体化できるので、すぐに打ち合わせ画面で立体イメージを提示できます。
平面図だけでは伝わりにくい階段の形状や光の届き方も、その場で見せられるため、施主にとって安心感が生まれます。

2. 照明器具を配置し、明るさや色味を設定
次に、照明器具を配置していきます。
「3Dデザイナーシリーズ」には豊富な3Dパーツが標準搭載されており、さらに3D住宅素材ダウンロードサービス「データセンター」を利用すると、提携メーカー各社が販売している実在商品の3Dパーツも配置できます。
つまり、カタログに載っている“実物そのもの”を使ってプランを提示できるため、施主にとっても非常にイメージしやすく、検討もしやすくなります。
また、照明それぞれの色味や明るさの調整も可能なので、例えば「温かみのある光」と「クールな白色光」で雰囲気がどう変わるかを比較しながら見せると、施主のイメージが一気に具体化します。


こちらの例では、階段照明の色味を「電球色」にしたパターン、「昼白色」にしたパターンで実際に比較してみました。
このように3Dだと視覚的に伝わりやすいです。
3. 日照チェックで昼・夜の光の見え方を比較表示
「昼と夜、階段の明るさはどれぐらい違う?」といった施主からのよくある質問には、日照チェック機能が役に立ちます。
季節や時間帯を指定して昼と夜の光の雰囲気を並べて見せられるため、昼間は自然光で明るい階段、夜は照明で安全性と雰囲気を演出する階段、といった使い分けをわかりやすく示せます。


こちらの例では、季節を「春・秋」に設定し、「昼12時」と「夜8時」のパターンを比較しました。
昼12時は照明をOFFにして自然光のみの状態を表現しています。
季節や時間帯による空間の見え方は、言葉だけでは伝えにくいもの。
ビジュアルを示しながら説明できるのは、3Dならではの大きな強みです。
4. その場でデザイン・配置を修正しながら提案
「もう少しスイッチを下げたい」「別のデザインを試したい」など、施主から要望が出た場合もその場で即対応可能。
3D画面上でサッと修正してすぐに見せられるので、打ち合わせのテンポが途切れません。
5. 最終プランを画像や動画で出力して施主に共有
打ち合わせ後は、完成プランを画像や動画として出力して共有できます。
「後で家族と一緒に見て検討したい」という施主にも、そのまま使える資料となり、リアルなビジュアルで残すことで認識のズレを防ぎ、追加の打ち合わせを減らせるのも大きなメリットです。
さらに、建築情報共有サービス 「イエクラウド」 を利用すれば、「3Dデザイナーシリーズ」で作成した3Dデータをスマホやタブレットで表示することも可能。
施主は外出先や自宅でも家族と一緒に確認できます。
このように、「3Dデザイナーシリーズ」を活用すれば、打ち合わせの場で即座に見せて、修正して、最後に資料化して渡すという一連の流れをスムーズに実現できます。
まとめ|3Dシミュレーションは強力な武器になる
階段照明の提案では、安全性・デザイン性・操作性の3つを押さえることが重要ですが、言葉や図面だけでは施主に十分に伝わりません。
「3Dデザイナーシリーズ」を使えば、空間を立体的に再現し、光の届き方や操作性を直感的に示せます。
さらに、その場での修正や資料化、クラウド共有もワンストップで行えるため、打ち合わせの効率も大幅に向上します。
今回紹介した照明の提案機能は、もちろん階段だけに限りません。
リビングやキッチン、玄関など、住まい全体の空間提案にも応用可能です。
ぜひ照明の提案にも「3Dデザイナーシリーズ」をご活用ください。