立体化した階段に意図しないものが…?よくある3つの原因と対処法【3Dデザイナーシリーズ 階段マスターへの道⑥】

  • 3D活用法

3Dデザイナーシリーズ|立体化した階段に意図しないものが…?よくある3つの原因と対処法

3Dデザイナーシリーズで配置した階段を立体化して3D画面で見てみると、意図していないものが生成されることがあります。よく起こる現象として、

  • 階段横の壁に不要な出っ張りが表示される
  • 階段横の壁がズレてしまう
  • 階段下に収納などの部屋を配置すると、部屋と階段の間の壁に変な隙間ができてしまう

などが考えられます。
当記事では、このような意図しない現象が起こった場合の原因と対処法について解説します。

※当記事は、3Dアーキデザイナーを使用しています。操作方法に関しては3DマイホームデザイナーPRO10、PRO10EXをはじめとした、他の3Dデザイナーシリーズでも共通の内容となっております。

Case1:階段横の壁に意図しない出っ張りが表示されてしまう

間取り編集画面で階段を配置し立体化すると、階段横の壁に下図のような意図していない出っ張りが生成されることがあります。

3Dデザイナーシリーズ|立体化した階段に意図しない出っ張り

ところが間取り図を確認しても、特におかしな点はないように見えます。はてさて…正体不明のこの出っ張りは一体なんなのでしょうか?

3Dデザイナーシリーズ|間取り図

原因

出っ張りの正体はずばり笠木が見えてしまっているんですね。

Case1の例では箱型階段を配置していますが、デザイン変更をなにもしていないデフォルト状態のままだと、階段横の壁設定すべてにチェックが入っています。

3Dデザイナーシリーズ|階段デザイン変更

間取り編集画面で[階段デザイン変更]ウィンドウを開くと、壁設定のすべてにチェックが入っており、[手前笠木]にもチェックが入っていることがわかる。

対処法

今回の例では笠木は必要ないので、間取り編集画面に戻り、階段を選択した状態で階段プロパティの[デザイン変更]をクリックし、[笠木][手前笠木]のチェックを外します。

3Dデザイナーシリーズ|手前笠木のチェックを外したことにより、壁に表示されていた邪魔な出っ張り(修正前)
修正前
3Dデザイナーシリーズ|手前笠木のチェックを外したことにより、壁に表示されていた邪魔な出っ張り(修正後)
修正後

再度立体化し、修正前と修正後で比較してみると…出っ張り(笠木)が消えました。
このように階段に意図しないものが生成されている場合は、[デザイン変更]の壁設定を疑ってみてください。

Case2:階段横の壁がズレてしまう

間取り編集画面で階段を配置し立体化すると、階段横の壁に線のようなものが入ってしまうことがあります。

3Dデザイナーシリーズ|階段横の壁がズレてしまっている

原因

この線はなにかというと、階段が壁芯からズレて配置されていることが原因で起こっている現象です。

3Dデザイナーシリーズ|階段横の壁がズレてしまっている(間取り図)

間取り図で確認すると分かりやすいですが、階段の赤い線が部屋の壁の中心より少し下にズレてしまっているのがお分かりいただけるかと思います。
これによって、階段自体の壁がズレている分はみ出してしまっているのです。
ではなぜこのようなことが起きるのかというと、ツールバー内の[吸着]設定が[なし]になっていることが原因であることが多いです。

対処法

階段の配置位置のズレを直してあげましょう。

3Dデザイナーシリーズ|階段を壁芯に吸着させる

【1】間取り編集画面に戻り、ツールバーの[吸着]設定で[自動]or[グリッド]or[壁芯端点]を選択します。

【2】階段を選択し壁に沿うように位置を調整します。[吸着]設定がONになっていれば、壁にピッタリ吸着されます。

修正前と比較してみると…

3Dデザイナーシリーズ|階段横の壁がズレてしまっている(修正前)
修正前
3Dデザイナーシリーズ|階段横の壁がズレてしまっている(修正後)
修正後

壁のズレが直り、線も消えました。
階段横の壁に変な線が入っているなと思ったら、階段の配置位置が壁芯からズレていないか確認してみてください。

Case3:階段下に部屋を配置した時に壁に変な隙間ができてしまう

階段下に収納やトイレなどの部屋を配置した時に、部屋と階段の壁の間に隙間ができてしまう問題について見ていきます。

3Dデザイナーシリーズ|階段下に部屋を配置

収納(物入)の上に箱型階段を配置しているのですが、この間取りを立体化してみます。

3Dデザイナーシリーズ|階段下に部屋を配置すると壁に隙間ができる

少し見づらいですが、収納と階段の壁の間に隙間ができてしまっています。

原因

どうしてこのようなことが起きたのかというと、階段を配置している部屋(LD)に対して[重なり除去]機能を使って多角形変換しているからです。
どういうことか、間取り編集画面を見ながら解説していきます。

3Dデザイナーシリーズ|重なり除去機能を使って部屋を多角形変換している間取り図

この間取り図では、物入と洋室に重ならないように、階段を配置しているLDの部屋を多角形に変換させています。
多角形変換する手段として[重なり除去]機能を使っており、これによって部屋と階段の間に隙間ができてしまったのです。

※[重なり除去]機能自体が原因なわけではなく、多角形変換された部屋の上に箱型階段を配置することで起こる現象になります。
ですので、[部屋プロパティ]で多角形変換した場合にも起きます。
[重なり除去]は、簡単な操作で複雑な多角形の部屋や3Dシェイプを作成するのにとっても便利ですので、用途に合わせてぜひご活用いただきたい機能です。

機能や使い方については以下の動画で詳しく解説していますので、ぜひ併せてご覧ください。

対処法

多角形変換はせずに部屋を複数配置し、部屋と部屋の間を壁削除で繋げてしまえばOKです。
文章だけだと分かりづらいので間取り図で説明すると、以下のように修正します。

3Dデザイナーシリーズ|多角形変換をした部屋と、複数部屋を配置して壁削除で繋げた間取りを比較

左図が多角形変換された部屋。これを右図のように部屋を3つ配置し、部屋と部屋の間の壁を[躯体編集]→[壁削除]で削除します。立体化してみましょう。

修正前
修正後

壁と壁の間の隙間が消えました。
部屋と階段をピタッと吸着させているのに謎の隙間ができてしまう場合は、階段を配置している部屋が多角形変換されていないか確認してみてください。

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